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ホームページリニューアル提案依頼書(RFP)の作成方法
2019.06.25
ホームページリニューアルを依頼する際には、RFP(提案依頼書)を作成することで、プロジェクトの企画段階から制作フェーズ、公開後の運用までの一連の流れをスムーズに進行することが出来ます。RFPを準備しておくことでホームページ制作会社への依頼内容を正確に伝達でき、口頭での説明のみの場合と比較してホームページ制作会社が見積書や提案書を具体的に作成することが出来ます。依頼者側にとっても、RFPを作成しておくことで依頼内容の整理や管理が容易になり、伝達事項の伝え漏れや認識の齟齬を防ぐ事が可能になります。
今回の記事では、RFP作成の際に入れるべき項目をご紹介します。ホームページリニューアルをお考えの際は、まずはリニューアルの目的を明確に記した提案依頼書を作成することから始めましょう。
過去の記事では、ホームページリニューアルの適切なタイミング、リニューアルを成功させるためのポイントなどもご紹介しています。宜しければそちらの記事も是非ご一読ください。
会社のホームページをリニューアル時の3つのポイント(リニューアル担当者必見)
RFP(提案依頼書)とは
RFPとは「Request For Proposal」の略で、日本語では「提案依頼書」と訳します。ホームページリニューアルの場合で言えば、ホームページ制作会社に具体的な提案をしてもらうために、リニューアルの目的やコンテンツの構成などの情報共有を円滑に図るために必要なツールです。
RFP(提案依頼書)作成方法と必要な項目
認識の食い違いによるスケジュールの再調整や追加予算の発生などの事態を防ぎ、イメージ通りのホームページにリニューアルするため、RFPに必要な伝達事項を項目ごとに漏れなく記載していきます。
では、RFPにはどのような項目を記載すれば良いでしょうか。
リニューアルの目的やリニューアル後のホームページの仕様などによって記載事項は多岐にわたる場合がありますが、下記では、基本として押さえておくべき項目をご紹介します。記載内容を精査し、社内の責任者や関係部署と調整の上、発注先に提示するようにしましょう。
プロジェクト名
リニューアルのプロジェクト名を統一することは、社内の関係者間の団結力が増し、プロジェクトへの意識が高まる効果があります。また、ホームページ制作会社は複数案件を同時に進行している場合があり、案件の管理がしやすくなるという利点があります。まずは「○○社ホームページリニューアルプロジェクト」というように、プロジェクト名を決定して記載しましょう。
ホームページの名称や企業名にレギュレーションが決まっている場合も、認識を擦り合わせておくことにより誤表記を防ぐことが出来ます。
リニューアルプロジェクトの実行に至る背景として、現状のホームページにどのような課題や問題点があるのかを具体的に記載します。前回のリニューアルから期間が経過し、コンテンツの量が増えてホームページの情報が煩雑になってしまっている、スマートフォン対応が出来ていないなど、抱えている課題を具体的に記載することで、ホームページ制作会社から専門的な立場での改善提案を受けることが出来ます。
現状分析をする際には、アクセス解析ツールの活用が効果的です。Google アナリティクスとGoogle Search Console(グーグルサーチコンソール)は基本機能を無料で利用することが可能で、多くの企業がホームページのPV数やコンバージョン数の確認をするために導入しています。RFP作成の際には、アクセス解析ツールを活用して具体的なホームページの問題点の洗い出しを行いましょう。
また、課題の分析・把握についてはホームページ担当者だけでなく、営業部門やシステム運用部門など関連部署の意見も取り入れて行いましょう。それぞれの部署の感じている課題点をまとめることで社内でのコンセンサスが得やすくなり、課題の把握もより深くできるようになります。
会社のホームページをリニューアル時の3つのポイント(リニューアル担当者必見)
達成したい目標とゴール
例えば、事業の売り上げを20%アップさせるというリニューアルの最終目標となるKGI(重要目標達成指標)を設定し、その最終目標を達成するための中間目標としてKPI(重要業績評価指標)を設定します。事業の売り上げを20%アップさせることがKGIとすれば、新規ユーザーからの月10件のお問い合わせを20件に増やすことなどがKPIに当たります。数値目標を指標として分かりやすく明記することで、ホームページ制作会社は目標から逆算して必要なUI設計や集客戦略などの提案を具体的に出来るようになります。
ターゲットユーザー(KGI/KPI)
ターゲットとなるユーザーは可能な限り具体的に設定しましょう。ターゲットユーザーの絞り込みには、ペルソナの設定が有効です。ペルソナでは、「漠然としたユーザー像」ではなく、性別や年齢、趣味嗜好までを含めた「具体的なユーザー像」を設定します。
細かくペルソナを設定することでターゲットとなるユーザーが明確になり、具体的なホームページのリニューアルコンセプトの立案が可能になります。RFP作成の際もペルソナを活用し、年齢や性別など具体的なターゲットを記載するようにしましょう。
競合他社について(3C分析)
ホームページリニューアルをする際には、競合他社との差別化を図ることも不可欠です。
マーケティング戦略を決定する際、自社ではコントロールできない外部環境と自社の内部環境の両面を分析する必要があります。その際によく使われるのが3C分析です。
3C分析では外部環境として「市場・顧客」「競合」、内部環境として「自社」を分析対象とします。3C分析の目的は、市場・顧客、競合、自社の3つの観点からビジネスのKSF(Key Success Factor:成功要因)を見つけることです。3C分析は自社の強みの中で、顧客ニーズを満たし、なおかつ競合が参入できない領域である市場機会を発見することに使われています。
自社と競合他社のホームページをどのように差別化させたいのか分析し、記載しましょう。
ホームページ公開希望日
無理なスケジューリングはホームページ担当者とホームページ制作会社の双方にとって不利益が多いです。担当者にとっては資料を用意する時間や社内で十分にチェックする時間を確保することが難しくなり、ホームページ制作会社にとってはタイトなスケジュールの中で高いクオリティを確保することが難しいということが起こりやすくなります。確認が不十分な状態で制作が進行してから大幅な修正が必要になる場合、スケジュールが延びるだけではなく、追加費用が発生する可能性もあるので、十分に注意しましょう。
予算
まずは概算で良いので、大体の予算規模を記載します。
デザイン制作やシステム開発は、予算の規模によって実装可能な範囲が大きく変動します。ツールを導入する場合も、予算に応じたものを選定する必要があります。リニューアルの目的と照らし合わせて必要となる予算規模を検討しましょう。
明確な予算を記載することで提案に制限が掛かることを避けたい場合は、予算は提案次第で柔軟に検討できる旨を記載しましょう。予算と必要な機能の兼ね合いを検討しながら、制作業者から複数の見積もりを貰うというのも良いでしょう。
制作条件
マルチデバイス対応の有無
近年は、スマートフォンやタブレットの普及によりPC以外のデバイスでホームページを閲覧するユーザーが増えており、全てのデバイスからの閲覧に対応するマルチデバイス対応はBtoB企業のホームページにおいても一般的になっています。アクセス解析ツールを使ってユーザーの閲覧状況を把握し、どのデバイスやブラウザのバージョンまで対応するか検討しましょう。
利用中のサーバー
使用するサーバーによって実装可能なシステムは大きく異なります。もし現状のサーバーをそのまま利用する場合は、サーバーのスペックの詳細を記載しましょう。
利用中または利用希望のCMS
すでにCMSを導入している場合は、現状使用しているCMSと使用している機能を記載しましょう。現状のCMSを継続使用したい場合はその旨を記載し、新たに導入をしたいCMSと機能があれば切り替えたい旨を記載します。新規に導入する場合には、仕様の要件を満たしているサーバーへの変更の必要がある場合があります。
原稿や画像素材の提供の有無
すでにCMSを導入している場合は、現状使用しているCMSと使用している機能を記載しましょう。現状のCMSを継続使用したい場合はその旨を記載し、新たに導入をしたいCMSと機能があれば切り替えたい旨を記載します。新規に導入する場合には、仕様の要件を満たしているサーバーへの変更の必要がある場合があります。
原稿や画像素材の提供の有無
テキストや画像素材の用意を自社で行うのか、ホームページ制作会社に依頼するのか必ず記載しましょう。
もし取材や撮影などを行う場合は、ライターやカメラマンを手配する必要があり、その分費用も変わるため見積もり金額にも大きく影響します。
実装したい機能
サイト内検索機能やコラムの投稿機能など、リニューアル後に追加したい機能を記載しましょう。
まとめ
初めてリニューアルを担当する方は、どのようにRFPを作成すれば良いのか分からないこともあるかと思いますが、発注を依頼するホームページ制作会社にどのような情報の記載が必要か確認をしたり、社内の関連部署の意見も取り入れつつ作成していきましょう。
ご参考までに弊社のフォーマットを作成致しまいたので、ご興味のある方は下記よりダウンロード頂ければと思います。
ホームページのリニューアルには、社内合議書としての役割とホームページ制作会社にリニューアルの意図や目的を正確に伝達するための役割を持つRFPの作成が不可欠です。今回ご紹介した項目を押さえて作成の一助として頂けましたら幸いです。
当社では、お客様がホームページを新規作成・リニューアルされる際に特にブランディングに力を入れて企画を行い、デザイン・開発・保守管理・マーケティングまでワンストップのサービスを提供しております。ホームページのブランディングをお考えの際はお問い合わせ下さい。