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サステナビリティ

サステナビリティとは(24/7カーボンフリー電力)

2025.03.07

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米Googleが先頭を走る再エネ電力調達の手法「24/7カーボンフリー電力」に世界が注目

電力・エネルギー業界は、ウクライナへの軍事侵攻や発展途上国の経済成長・人口増加など複数の要因によって、安定供給や燃料価格の高騰などが喫緊の課題になっていますが、そこに「脱炭素(カーボンニュートラル)」という世界的なトレンドも掛け合わさり、エネルギー消費量の増加とサステナビリティの両立は重要な課題になっています。

日本でも2022年5月に岸田文雄首相が、今後10年間でカーボンニュートラル実現のために官民合わせて150兆円の関連投資をすると発言し、同年7月末には首相を議長とするGX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議の初会合を開催。2023年2月に「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定しています。

基本方針では、エネルギー安定供給の確保に向けて、徹底した省エネとともに、再エネや原子力などのエネルギー自給率の向上にも触れていますが、再エネで世界中が注目しているのが、米Googleが始めた「24/7カーボンフリー電力(24/7 CFE)」です。「24/7」は、日本では「24時間365日」と同義で、昼も夜も常にCO2排出量ゼロの電力を使用するというもの。 Googleは、2007年に事業運営でのカーボンニュートラルを達成し、2017年には世界中の年間消費電力の100%を再生可能エネルギーで賄う、企業規模比較で最初の企業になっています。さらに2018年に「24/7 CFE」を提唱、2030年までに電力供給を脱炭素化し、地域を問わず24時間365日カーボンフリーエネルギーで事業を運営するという新たな道を切り開こうとしています。

参考:https://sustainability.google/intl/ja/progress/energy/

日本での再エネ電力の調達方法は、小売電気事業者の再エネ電力メニューを選択したり、四半期分や1年分の使用電力量と同量の再エネ電力証書を購入したりするのが一般的ですが、「24/7 CFE」は、サプライヤーの使用設備と再生可能エネルギー電源を同じ送配電網に接続し、1時間単位で電力消費量と供給量を一致させる必要があります。

国連は2021年9月に、国際イニシアティブ「24/7カーボンフリーエネルギーコンパクト」を立ち上げ、世界に広めようと動き出し、同年12月時点で世界101の組織が加盟しています。現在は、サプライヤーに対して再エネ電源による発電を1時間単位で証明する標準化の動きが活発になっています。

<SDGs実例>ファッションブランド「ヴァレンティノのSDGsの取り組み」

3月にパリで開催したファッションショー会場で使用した素材をリユース

MAISON VALENTINO(メゾン ヴァレンティノ)が2023年3月5日(日)にパリで開催した2023-24年秋冬コレクション「ヴァレンティノ ブラックタイ」のファッションショーで、パリの歴史的建造物であるオテル・サロモン・ド・ロチルドを会場として使用しました。

会場に設置された木製のベンチはショー終了後に回収され、メゾンが今後イベントやプロジェクトを行う際に資源として再利用。また、環境への影響を最小限に抑えるため、キャットウォーク全体を覆うモケットもリサイクルされる予定だといいます。

ヴァレンティノはさらに、文化やクリエイティブな分野の様々な創作活動から出る様々な素材を回収し、再循環させることで、循環型経済の発展を支援するフランスの非営利団体「La Réserve des arts」とのパートナーシップを継続し、ファッションショーで使用された繊維素材の一部をLa Réserve des artsに寄付。クリエイティビティの好循環を永続的に生み出していく活動に役立てていきます。

PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000078.000101366.html

Fumiaki Tanabe

CEO

企業の価値を最大化する戦略に特化したブランディングとマーケティングのエキスパート。インフラ関連企業や大手製造メーカーから中小企業に至るまで、幅広い業界でのWebブランディング実績をもつ。

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